老後への備えを考える
年金の仕組みは大丈夫なのか、という不安もありますが、年金との関係が深い介護費用について将来の準備はできていますか?
こうした介護費用で想定しておかなければならなくなるのは、初期の一時的な支出(自宅の増改築、介護用品の購入など)、介護期間が長期間に及ぶ場合の負担額など更にいろいろあります。特に長期間の介護負担を想定すると、介護費用に向けてかなりまとまった資金準備が必要になります。
現在問題なのは、介護保険が適用される介護施設の不足で、待機者も相当多くなっています。要介護度、自宅で介護できる家族状況等で、入居の優先順位が決定されるようになっているので、なかなか入居することができない人もいます。
特別養護老人ホームなどの入居ができないので、有料老人ホームに入るとするなら、これは自己負担がかなり多くなります。入居時にも一時金の負担が必要な場合もあります。いろいろ悩みはあるわけです。
それでも現在、介護にかかる費用は、公的年金が中心で、その他預貯金等でまかなわなければなりません。いまのうちから介護状態となる場合を想定して、事前に自分で備えることがますます必要になってくるでしょう。
自営業者やフリーランスの人だと、公的年金からの給付は国民年金だけです。今年度の価格では、満額で月約6.5万円、夫婦で月約13万円程度ですから、介護費用をカバーするのは困難でしょう。だからこそ早めに準備しておくことが求められます。お勧めなのは、公的年金に近いような税制等の優遇措置がある国民年金基金の活用などです。まずは検討してみてください。